○鳥取県ふぐの取扱い等に関する条例
平成16年3月30日
鳥取県条例第7号
鳥取県ふぐの取扱い等に関する条例をここに公布する。
鳥取県ふぐの取扱い等に関する条例
ふぐの取扱等に関する条例(昭和34年鳥取県条例第12号)の全部を改正する。
目次
第1章 総則(第1条―第3条)
第2章 ふぐ処理師(第4条―第11条)
第3章 ふぐ取扱い営業(第12条―第15条)
第4章 ふぐ取扱い等の規制(第16条―第18条)
第5章 雑則(第19条―第21条)
第6章 罰則(第22条・第23条)
附則
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、ふぐの取扱い及び営業について必要な規制をすることにより、ふぐ毒による食中毒の発生の防止を図り、もって県民の健康の保護に資することを目的とする。
(1) 処理 規則で定めるふぐについて、肝臓、卵巣その他人の健康を損なうおそれがある部位を除去し、又は塩蔵処理(長期間にわたり塩漬けその他これに類する行為を行うことをいう。)を行うことをいう。
(2) ふぐ取扱い 不特定又は多数の者の食用に供する目的で処理を行うことをいう。
(3) ふぐ処理師 ふぐ取扱いに従事できる者として第4条第1項の免許を受けたものをいう。
(4) ふぐ取扱い営業 業として、ふぐ取扱いを行うことをいう。
(ふぐの加工等の制限)
第3条 ふぐは、処理を行ったものでなければ、次の各号のいずれかに掲げる場合を除き、これを食用として加工し、調理し、又は販売(不特定又は多数の者に授与する販売以外の場合を含む。以下同じ。)をしてはならない。
(1) 第12条第1項の規定によるふぐ取扱い営業の認証を受けた者に販売をするとき。
(2) 卸売市場法(昭和46年法律第35号)第2条第2項に規定する卸売市場の施設内において卸売業者、仲卸業者又は売買参加者に販売をするとき。
第2章 ふぐ処理師
(免許)
第4条 ふぐ処理師の免許は、次の各号のいずれかに該当する者に対し、その申請に基づいて知事が与える。
(1) 次条に規定する試験に合格した者
(2) ふぐの処理ができる者として規則で定める都道府県の知事(地方自治法(昭和22年法律第67号)第252条の19第1項に規定する指定都市の市長を含む。)の免許を受けている者
2 ふぐ処理師の免許は、ふぐ処理師名簿に登録することによって行う。
3 知事は、免許を与えたときは、免許証を交付する。
4 ふぐ処理師は、前項の免許証(以下「免許証」という。)の記載事項に変更があったときは、速やかに、規則で定めるところにより、免許証の書換交付を知事に申請しなければならない。
5 ふぐ処理師は、免許証を滅失し、亡失し、又は損傷したときは、直ちに、規則で定めるところにより、免許証の再交付を知事に申請しなければならない。
6 前3項の交付については、鳥取県行政手続等における情報通信の技術の利用に関する条例(平成16年鳥取県条例第42号)第4条の規定は、適用しない。
(平16条例43・平21条例75・一部改正)
(ふぐ処理師試験)
第5条 ふぐ処理師試験は、ふぐ処理師として必要な知識及び技能について、知事が実施する。
2 委員は、7人以内とする。
3 委員は、医師、ふぐ処理師、学識経験のある者及び県の職員のうちから、試験の都度、知事が委嘱又は任命する。
(平18条例70・一部改正)
(受験資格)
第7条 ふぐ処理師試験は、次の各号のいずれかに該当する者でなければ受けることができない。
(1) 調理師法(昭和33年法律第147号)第2条に規定する調理師
(2) 学校教育法(昭和22年法律第26号)第57条に規定する者で、認証施設(第12条第1項の規定によるふぐ取扱い営業の認証に係る施設をいう。以下同じ。)において、当該施設の専任のふぐ処理師の立会いの下にその指示を受けてふぐ取扱いに2年以上従事しているもの
(3) 学校教育法第57条に規定する者で、食品衛生法施行令(昭和28年政令第229号)第35条第14号若しくは第16号に掲げる営業又は乾ふぐ製造営業に2年以上従事しているもの
(平19条例77・平21条例75・一部改正)
(絶対的欠格事由)
第8条 次の各号のいずれかに該当する者には、ふぐ処理師の免許を与えない。
(1) 第11条第1項第2号又は第3号に該当し、同項の規定により免許を取り消され、その取消しの日から起算して1年を経過しない者
(2) 第16条の規定に違反して刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して1年を経過しない者
(3) 第4条第1項第2号に掲げる者のうち、当該免許を取り消された後1年を経過しないもの
(相対的欠格事由)
第9条 麻薬、あへん、大麻又は覚せい剤の中毒者に対しては、ふぐ処理師の免許を与えないことがある。
2 知事は、麻薬、あへん、大麻又は覚せい剤の中毒者に対してふぐ処理師の免許を与えるかどうかを決定しようとするときは、あらかじめ規則で定める者の意見を聴かなければならない。
(ふぐ処理師の遵守事項)
第10条 ふぐ処理師は、次に掲げる事項を遵守しなければならない。
(1) 免許証を他人に譲渡し、又は貸与してはならない。
(2) ふぐ取扱いに従事するときは、免許証を携帯し、関係者の請求があるときは、これを提示しなければならない。
(3) ふぐの毒性のある部分は、一定の専用容器に収容し、食用に供されないよう完全に処分しなければならない。
(4) 認証施設以外の場所で、ふぐ取扱いを行ってはならない。
(平21条例75・一部改正)
(免許の取消し)
第11条 知事は、ふぐ処理師が次の各号のいずれかに該当するときは、その免許を取り消すことができる。
(1) 麻薬、あへん、大麻又は覚せい剤の中毒者であるとき。
(2) ふぐ取扱いに関し、その責めに帰すべき事由により食品衛生法(昭和22年法律第233号。以下「法」という。)第6条の規定に違反したとき。
(3) 免許証を他人に貸与したとき。
(4) 第8条第3号に該当するに至ったとき。
第3章 ふぐ取扱い営業
(認証)
第12条 ふぐ取扱い営業を営もうとする者は、知事に申請して認証を受けなければならない。ただし、専ら第3条各号に掲げる販売のみを行う場合は、この限りでない。
(1) 認証施設に専任のふぐ処理師を置いていないとき。
(3) 前項の規定に違反して刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して1年を経過しないとき。
3 知事は、ふぐ取扱い営業を認証したときは、認証営業台帳に登録し、認証書を交付する。
5 認証営業者は、認証書を滅失し、亡失し、又は損傷したときは、直ちに、規則で定めるところにより、認証書の再交付を知事に申請しなければならない。
6 前3項の交付については、鳥取県行政手続等における情報通信の技術の利用に関する条例第4条の規定は、適用しない。
(平16条例43・平21条例75・一部改正)
(認証営業者の遵守事項)
第13条 認証営業者は、次に掲げる事項を遵守しなければならない。
(1) 認証書を他人に譲渡し、又は貸与してはならない。
(2) 認証施設の利用者の見やすい箇所に認証書を掲示しなければならない。
(認証営業者の地位の承継)
第14条 認証営業者について相続、合併又は分割(当該営業を承継させるものに限る。)があったときは、相続人(相続人が2人以上ある場合において、その全員の同意により当該営業を承継すべき相続人を選定したときは、その者)、合併後存続する法人若しくは合併により設立された法人又は分割により当該営業を承継した法人は、認証営業者の地位を承継する。
2 前項の規定により認証営業者の地位を承継した者は、遅滞なく、その事実を証する書面を添えて、認証書の書換交付を知事に申請しなければならない。
3 知事は、前項の規定による申請があったときは、認証営業台帳にその旨を登録し、認証書を書換交付する。
4 前項の交付については、鳥取県行政手続等における情報通信の技術の利用に関する条例第4条の規定は、適用しない。
(平16条例43・平21条例75・一部改正)
(認証の取消し)
第15条 知事は、認証営業者が第12条第2項第1号に該当するに至ったときは、その認証を取り消す。
2 知事は、認証営業者がふぐ取扱いに関し、その責めに帰すべき事由により法第6条の規定に違反したときは、認証を取り消すことができる。
第4章 ふぐ取扱い等の規制
(ふぐ取扱いの禁止)
第16条 ふぐ処理師でない者は、ふぐ取扱いを行ってはならない。ただし、認証施設において、当該認証施設の専任のふぐ処理師の立会いの下にその指示を受けてふぐ取扱いに従事する場合は、この限りでない。
(処理に係る確認事項の記録等)
第18条 肝臓、卵巣その他人の健康を損なうおそれがある部位を除去したふぐ及びふぐ加工製品を食用として加工し、調理し、又は販売をしようとする者は、ふぐに対する処理が適切に行われたことが確認できる事項で規則で定めるものを記録し、これを保存しなければならない。ただし、認証営業者については、この限りでない。
第5章 雑則
2 前項の規定により立入検査又は質問をする食品衛生監視員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者から請求があったときは、これを提示しなければならない。
3 第1項の規定による立入検査及び質問の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
(1) 第4条第1項の規定に基づくふぐ処理師の免許 1件につき2,990円
(2) 第4条第4項の規定に基づく免許証の書換交付 1件につき1,700円
(3) 第4条第5項の規定に基づく免許証の再交付 1件につき1,700円
(4) 第5条の規定に基づくふぐ処理師試験の実施 1件につき9,040円
(5) 第12条第1項の規定に基づくふぐ取扱い営業の認証 1件につき2,430円
(6) 第12条第4項の規定に基づく認証書の書換交付 1件につき1,700円
(7) 第12条第5項の規定に基づく認証書の再交付 1件につき1,700円
(8) 第14条第2項の規定に基づく認証営業者の地位を継承した者に係る認証書の書換交付 1件につき1,700円
(平21条例75・平22条例54・一部改正)
第6章 罰則
2 次の各号のいずれかに該当する者は、5万円以下の罰金又は科料に処する。
(1) 第10条第3号の規定に違反した者
(2) 第19条第1項の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者
附 則
(鳥取県ふぐ処理師調理師試験委員条例の廃止)
2 鳥取県ふぐ処理師調理師試験委員条例(昭和34年鳥取県条例第31号)は、廃止する。
(経過措置)
3 この条例の施行の際現に改正前のふぐの取扱等に関する条例(以下「旧条例」という。)第3条第1項又は第2項の規定による知事の免許を受けている者は、この条例の施行の際に改正後の鳥取県ふぐの取扱い等に関する条例(以下「新条例」という。)第4条第1項の規定による知事の免許を受けたものとみなす。
4 この条例の施行の際現に旧条例第4条第1項の規定による知事の認証を受けている者は、この条例の施行の際に新条例第12条第1項の規定による知事の認証を受けたものとみなす。
5 この条例の施行の際現に旧条例第4条第3項の規定により掲げている標識は、新条例第13条第2号の認証書とみなす。
6 この条例の施行前にした旧条例の規定に違反する行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附 則(平成16年条例第43号)
この条例は、鳥取県行政手続等における情報通信の技術の利用に関する条例(平成16年鳥取県条例第42号)の施行の日から施行する。
(施行の日=平成16年10月15日)
附 則(平成18年条例第70号)
この条例は、平成19年4月1日から施行する。
附 則(平成19年条例第77号)
この条例は、学校教育法等の一部を改正する法律(平成19年法律第96号)の施行の日から施行する。
(施行の日=平成19年12月26日)
附 則(平成21年条例第75号)
この条例は、平成22年4月1日から施行する。
附 則(平成22年条例第54号)
この条例は、平成23年4月1日から施行する。